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石州瓦

「屋根が赤い」。この地を初めて訪れる人々が、驚きの表情で発する言葉です。日本海の青に石州赤瓦のコントラストが映える海岸線の漁村集落、山間や田園の緑にやさしく調和する石州赤瓦の集落です。切妻屋根や入母屋屋根のほとんどが赤瓦で演出される石見地方の景観は、この地方独特の暮らしの情景として今日に残されています。
この赤瓦に代表される石州瓦の歴史は古く、今から約400年前、江戸時代の初期に島根県西部石見藩の浜田城天守閣にいぶし瓦が葺かれたことが、石州瓦の始まりとされます。その後、江戸時代後期、水甕(はんど)に使われていた来待石を原料とした釉薬を用い、現在の陶器瓦である石州瓦が誕生しました。当時、石見焼と石州瓦は北前船によって北は北海道まで運ばれ、現在でもその役割を立派に果たしています。
昔から瓦づくりは、「一泥、二窯、三細工」と言われ、まず一番の重要なポイントの耐火度の高い良質な粘土が広くこの石見地方に分布していたことが、凍てに強く耐久性の高い石州瓦の品質をもたらしました。
主な生産地として島根県西部、大田(おおだ)市から江津(ごうつ)市、浜田(はまだ)市にまたがる石見地方で製造されており、現在では日本第2位の生産量を有するまでに成長しました。

今日、益田市の島根県芸術文化センター(グラントワ)などの大型物件や歴史的建造物の採用はもとより、各地で石州瓦の特徴でもある『赤瓦の街並み景観』の保全に官民一体となって取り組んだり、住宅様式の変化に伴い洋風建築にも対応できるよう洋瓦の開発・生産にも力を入れており、現在ではその販路は日本国内のみならず遠くロシアまで及んでいます。     

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